Microsoft Copilotノートブックは、2024年後半から順次提供が始まった新しいAI作業スペースです。
従来のCopilot Chatのように短いプロンプトをやり取りする形式とは異なり、長文の指示や複数ステップの作業を「ノート」のように整理しながら進められる点が特徴です。
プロンプトに慣れていない人でも使いやすく、文章作成・分析・アイデア出しなど幅広い業務に活用できます。
プロンプトを並べて視覚的に管理できる
一つ一つの指示をノートブロックとして整理できるため、複雑な依頼も分かりやすく構築できます。
回答と指示を並列表示できる
Copilotの生成内容を見ながら、その場で指示を修正できます。対話型よりも作業効率が大きく向上します。
Microsoft 365のデータにアクセスできる
Word、Excel、PowerPointなどとの連携で、文章作成・分析・資料作成がまとめて完結します。
チームで共有しやすい
リンク共有が可能なため、作成したノートブックをプロジェクトメンバーに展開できます
特に、Microsoft 365を日常的に使うビジネスユーザーにとって、Copilotノートブックは「仕事の生産性を大きく底上げするツール」として注目されています。
Microsoft 365との連携にも対応しており、Word・Excel・PowerPointなどのデータを参照しながらAI活用ができるため、社内文書やレポート作成もスムーズに進められます。
- Copilotノートブックが選ばれる理由（メリット）
- Copilotノートブック 基本の使い方ガイド
- Copilotノートブックでできる活用例（ユースケース一覧）
- 他のCopilot（Chat・M365）との違い
- Copilotノートブックで効率化できる業務ワークフロー
- Copilotノートブックの具体的な活用事例
- セキュリティ・注意点
- よくあるQA・トラブル解決
- まとめ｜Copilotノートブックは「AI作業の拠点」になる
Copilotノートブックが選ばれる理由（メリット）
Microsoft Copilotノートブックがビジネスユーザーに支持されるのは、AI作業をまとめて効率化できる強力な仕組みが備わっているからです。
① 長文プロンプトや複雑な依頼を「視覚的に整理」できる
従来のチャット形式では複雑な指示を入力すると管理が難しくなりますが、ノートブックではブロック単位で整理でき、作業内容が一目で把握できます。
② 指示とAIの回答を並列表示でき、編集が簡単
回答を確認しながら、指示文をその場で微調整できます。
修正→生成→確認の流れがスムーズになり、ストレスなく作業が進みます。
③ 文書生成・要約・分析を一括で実行し、作業効率が大幅向上
文章作成、情報整理、Excelデータ分析まで一つのノート内で完結。
複数のアプリを行き来する必要がなく、大幅な時間削減につながります。
④ チーム共有が簡単で、プロジェクト活用に向いている
リンク共有に対応しているため、作成したノートブックをメンバーとすぐ共有可能。
資料作成フローやナレッジをそのまま共有できる点も大きなメリットです。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 視覚的に扱いやすい | 長文プロンプトや複数ステップの指示をノート形式で整理できる |
| 回答と指示を同時に確認できる | 並列表示で微調整が簡単、作業ストレスが少ない |
| 作業効率が大幅アップ | 文書生成・要約・分析などを一括処理できる |
| チーム共有がしやすい | リンク共有で同じノートをメンバーが直接確認できる |
Copilotノートブック 基本の使い方ガイド
Copilotノートブックは、難しい設定なしで使い始められるのが魅力です。
ここでは、初心者でも迷わず使えるよう、基本操作をステップ形式で紹介します。
① Copilotノートブックの開き方
Copilotのトップ画面にある 「ノートブック」 を選択するだけで、AI作業スペースが開きます。
特別な設定は不要で、すぐに作業を開始できます。
② 最初の指示（プロンプト）の入力方法
ノートブックには最初から入力欄（ブロック）が用意されています。
ここに、やりたい作業をそのまま文章で入力します。
例：
- 「ブログ記事の構成を作って」
- 「この資料を要約して」
- 「Excelデータを分析してグラフを作成して」
③ 生成内容の編集が簡単
生成された内容がイメージと違う場合、指示文をそのまま書き換えるだけで再生成できます。
ノート形式なので、チャットのように会話ログを探す必要もありません。
④ 履歴管理・バージョン管理が便利
ノートブックには、作業のバージョンを自動で保存する機能があります。
過去の内容に戻したり、複数バージョンを比較することも可能で、文章制作や分析を試行錯誤するときに役立ちます。
⑤ 保存・共有の方法
作成したノートブックはそのまま保存されます。
また、リンク共有に対応しており、URLを送るだけでチームメンバーと簡単に共有できます。
| 操作 | 内容 |
|---|---|
| ノートブックの開き方 | Copilotトップから「ノートブック」を選択 |
| 指示の入力方法 | 最初の入力欄に作業内容を文章で入力するだけ |
| 生成内容の編集 | 指示文を修正 → 再生成。ノート形式で管理が簡単 |
| 履歴・バージョン管理 | 自動保存され、以前のバージョンにも戻れる |
| 保存・共有 | 自動保存＋リンク共有でチームと簡単に共有 |
Copilotノートブックでできる活用例（ユースケース一覧）
Copilotノートブックは、文章作成・分析・資料作成まで幅広い業務を効率化できる万能ツールです。
特に次のようなビジネスシーンで大きな効果を発揮します。
① 業務マニュアルの自動生成
作業手順を箇条書きで入力するだけで、わかりやすいマニュアルに整形。
新人研修や社内標準化に大きく貢献します。
② ブログ記事の構成案・リライト作成
SEO構成案・見出し案・本文リライトまで、ワンストップで作成可能。
ライターやマーケターの作業効率を大幅に向上させます。
③ Excelデータ分析・グラフ作成
Excelファイルを読み込ませるだけで、
- 数値の傾向分析
- KPIの可視化
- グラフ生成
などを自動化できます。
④ プレゼン資料の下書き生成
PowerPointに入れる文章・構成・図解案などを自動で作成。
「資料のたたき台」がすぐできるため、企画・提案業務に最適です。
⑤ 会議議事録 → 要約・ToDo抽出
議事録を貼り付けると、話題ごとの要約、決定事項、担当者別ToDoを整理してくれます。
情報整理が大幅に楽になります。
⑥ 営業メールのテンプレート化
営業メール、フォロー文、問い合わせ返信などのテンプレを自動生成。
営業部門の定型作業を短縮できます。
⑦ ロードマップ・プロジェクト計画の自動生成
プロジェクトの目的・期間・タスクを入力すると、
ガントチャート案やロードマップ案もまとめて生成できます。
| 活用例 | 内容 |
|---|---|
| 業務マニュアル自動生成 | 手順を入れるだけで読みやすいマニュアルに整形 |
| ブログ構成案・リライト | SEO構成・見出し・本文まで自動作成 |
| Excelデータ分析 | 数値分析やグラフ作成を自動化 |
| プレゼン資料の下書き | PPTの構成案・文章・図解案を生成 |
| 議事録の要約・ToDo抽出 | 決定事項・タスクを整理して可視化 |
| 営業メールテンプレート化 | 提案・返信・フォローの文章を生成 |
| ロードマップ・計画作成 | プロジェクト計画・スケジュール案を自動生成 |
他のCopilot（Chat・M365）との違い
1. Copilot Chatとの違い：会話形式 vs 作業ブロック化
Copilot Notebook最大の特徴は、長い作業を“ブロック単位”で整理しながら進められることです。
対して Copilot Chat は、通常のチャット形式で質問と回答が流れていくため、履歴が蓄積していくと内容の把握が難しくなることがあります。
Notebookでは、
- 調査用ブロック
- 要約ブロック
- 文章作成ブロック
- 追加指示ブロック
といった形で作業ごとに区切って管理できるため、長文ライティングやデータ整理のような「手順のあるタスク」に強いのが特徴です。
2. Word/Excel/PowerPoint版Copilotとの役割分担
M365アプリのCopilotは、それぞれのアプリ専用の作業を得意とします。
- Word Copilot：文書の要約・推敲・書き換え
- Excel Copilot：表の分析、グラフ生成、数式提案
- PowerPoint Copilot：スライド生成、構成改善
一方、Copilot Notebookはアプリに依存せず「横断的な作業」が可能です。
たとえば…
- “調査 → 要約 → 文章生成 → メール文案作成”のように
複数アプリの前段となる作業を1カ所で完結できる - 作業内容をブロックごとに管理し、後から再利用できる
- 各アプリにコピー＆ペーストして最終仕上げが可能
Notebookは、M365アプリの前段準備として「構想」「たたき台作成」に最適な役割を持っています。
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3. ChatGPTとの違い（Microsoft 365連携・UIの特徴）
ChatGPTとはUIも役割も異なります。
Copilot Notebookの強み
- M365アカウントに紐づくため、企業環境で安全に利用できる
- Outlook・Teams・SharePointなどとのデータ連携が前提で設計
- ノートブック形式で、プロジェクトの流れを視覚的に管理できる
- マーケ資料、レポート、文書のたたき台をテンプレ化して再利用できる
ChatGPTの強み
- 会話ベースで多様なアイデアを高速生成
- Web検索・プラグイン・ファイルアップロードなどの拡張性が高い
- Microsoft製品に縛られず汎用利用できる
Notebookは「企業内で使う計画型AI作業ツール」
ChatGPTは「汎用的な高度AIアシスタント」という住み分けになります。
| 比較対象 | 特徴 | Notebookとの主な違い |
|---|---|---|
| Copilot Chat | 会話ベースで回答を得る | Notebookはブロック管理で長期タスクに強い |
| Word/Excel/PowerPoint Copilot | アプリ内作業が得意（要約・分析・スライド化など） | Notebookはアプリ横断の前処理・構想作業に強い |
| ChatGPT | 汎用AIで拡張性が高く、Web検索など柔軟 | NotebookはM365連携・企業向けUI・作業構造化が強み |
Copilotノートブックで効率化できる業務ワークフロー
1. 定例業務の自動化フロー例
Copilot Notebookは、日々の繰り返し業務を“ブロック化”することで、半自動のワークフローとして活用できます。
業務レポート作成の自動化フロー
- データ読み込みブロック（売上・KPI・進捗）
- 要点抽出ブロック（増減の理由、改善点）
- レポート文章生成ブロック
- 部署別コメント追加ブロック
- まとめの資料化テキスト生成ブロック
一度作っておけば、毎週「データ差し替え→実行」するだけで完成します。
会議アジェンダ作成フロー
- 過去議事録の読み込み
- 必要トピック抽出
- 今回の議題案生成
- 各担当者向けの宿題リスト生成
Notebookは履歴を保持してくれるため、定例運用の型化に向いています。
2. データ → 文章 → 資料化のワンストップ生成
Notebookは、調査 → 解釈 → ドキュメント化までを一気通貫で進められるのが強みです。
例：市場調査レポート作成
- データ整理ブロック
- シェア推移・競合比較データを入力
- 分析・解釈ブロック
- 増減理由、背景、トレンドをAIに生成させる
- 文章化ブロック
- レポート本文のたたき台を作成
- 資料化ブロック
- PowerPoint用のスライド案や箇条書きを生成
こうしたフローを1つのノートブックに集約でき、作業の行き来が激減します。
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3. 部署別の効率化シナリオ
マーケティング担当
- LP構成案の作成
- 競合比較表の自動生成
- SNSキャンペーン案作成
- 市場調査レポートのテンプレ化
成果物の型化とリサーチ高速化に強い。
総務・バックオフィス
- 社内規程の要約・更新案作成
- 社内向け案内文（福利厚生・システム変更）のテンプレ化
- 会議議事録 → 要点まとめ → 共有文書化
反復作業の文書生成を大幅に削減。
営業部門
- 顧客ヒアリング内容 → 提案書のたたき台生成
- 営業メールの定型文テンプレ自動作成
- ニーズまとめ → ソリューション提案文に変換
- 案件別の状況レポート作成
顧客対応資料の「標準化＋時短」に効果。
4. 実際の企業活用事例（想定）
事例①：IT企業のマーケティング部
Notebookに「月次レポート生成テンプレ」を作成。
データを貼るだけで、レポート・要点・施策案が20分で完成。
レポート作成時間が70％削減。
事例②：製造業の総務
制度改定の説明文書をNotebookでテンプレ化。
毎回文章をゼロから書く負担がなくなり、更新作業が数時間→30分に短縮。
事例③：営業会社
ヒアリング記録を貼り付けると、
「課題整理 → 提案ポイント → メール文案」まで自動生成され、
新人営業でも短時間で提案の形にまとめられるように。
| 項目 | 内容 | Notebookの強み |
|---|---|---|
| 定例業務自動化 | レポート生成、会議準備など | フローをテンプレ化し、毎回すぐ再利用 |
| データ→文章→資料化 | 分析→文章生成→資料案まで | 1つのノートでワンストップ処理 |
| マーケティング向け | LP案、競合分析、調査レポート | リサーチ〜構成案まで高速化 |
| 総務向け | 規程更新、社内案内文、議事録要約 | 定型業務の標準化と省力化 |
| 営業向け | 提案書案、メール文案、課題整理 | 顧客資料の作成を半自動化 |
| 企業事例（想定） | レポート70％時短、文書作成数時間→30分など | 実務レベルで効果が出やすい |
Copilotノートブックの具体的な活用事例
1. 営業：顧客情報を元に提案資料を自動生成するシナリオ
● Before（よくある課題）
- ヒアリング内容が箇条書きのまま整理できない
- 提案資料のたたき台作成に毎回1〜2時間
- 営業担当ごとに資料の品質にばらつき
● After（Copilot Notebook活用）
Notebookに「提案資料自動生成ノート」を作成。
- 顧客情報（課題・背景・予算）を貼り付け
- 「課題整理」ブロックでロジックを整形
- 「提案内容」ブロックで解決策を自動生成
- 「スライド案」ブロックでPowerPoint箇条書きに変換
→ 資料作成が30分以内で完了し、品質も標準化。
2. マーケティング：SNS運用 → 投稿案とKPIレポートを一括作成するシナリオ
● Before
- 毎日SNSの文章を考えるのが負担
- 月次のKPIレポート作成に1〜2時間
- 投稿トーンが日によって変わりがち
● After（Copilot Notebook活用）
1つのノートで「投稿案生成」「レポート作成」が完結。
- キーワード・キャンペーン内容を入力
- 週次の投稿案5〜10件を一括生成
- アクセスデータを貼るとKPIレポートが自動作成
- 改善案・次月の投稿案まで提案
→ SNS運用の“企画・執筆・レポート”がすべて30分以内に。
Audibleプレミアムプラン30日間無料体験3. 人事：求人票・面接質問集を自動生成するシナリオ
● Before
- 職種によって求人票のフォーマットがバラバラ
- 面接質問集を毎回作るのが負担
- 求人文の改善提案が難しい
● After（Copilot Notebook活用）
- 求人の条件、採用背景、必要スキルを入力
- Notebookが求人票（魅力付け含む）を自動生成
- 職種ごとに汎用・応用質問集も作成
- Indeed・LinkedIn向けに文言最適化バージョンも生成
→ 求人票の質が安定し、面接準備が圧倒的にスムーズに。
4. 企画：新規事業アイデアのブラッシュアップシナリオ
● Before
- アイデアが形にならない
- 市場性・競合調査に時間がかかる
- 企画書の初稿を作るのが大変
● After（Copilot Notebook活用）
- アイデアのメモをNotebookに貼り付け
- 市場分析・競合分析ブロックでデータを整理
- SWOT分析を自動生成
- 事業コンセプト → MVP案 → 収益モデルまで自動構築
- 最後に企画書のたたき台を作成
→ 「アイデア → 企画書」の距離が一気に縮まり、検討スピードが3倍に。
5. 管理部：社内文書テンプレートを整備・効率化するシナリオ
● Before
- 社内通知・手順書などの文書作成に時間がかかる
- 担当者により文書の書き方がばらつく
- 過去文書の更新が手作業で非効率
● After（Copilot Notebook活用）
- よく使う文書（通知・手順書・ガイドライン）をNotebookに登録
- 変更部分だけ入力すれば、自動で新しい文書が完成
- 社内向け・外部向けの文面を書き分け
- まとめのバージョン管理もNotebookで一元化
→ 社内文書の作成・更新時間が半分以下に。品質も均一化。
| 部門 | 活用シナリオ | 効果 | Notebookの強み |
|---|---|---|---|
| 営業 | 顧客情報→提案資料の自動生成 | 作成時間70%削減・品質統一 | 課題整理〜資料案まで一括生成 |
| マーケ | SNS投稿案＋KPIレポート作成 | 運用工数が大幅減 | 投稿案とレポートを同一ノートで管理 |
| 人事 | 求人票・面接質問集の自動作成 | 文書の標準化・採用力向上 | 職種別テンプレートを即生成 |
| 企画 | 新規事業案のブラッシュアップ | 企画検討スピード3倍 | 競合分析・SWOT・企画書を自動化 |
| 管理部 | 社内文書テンプレート生成 | 文書作成が半分以下に | 文書更新の自動化＋管理の一本化 |
セキュリティ・注意点
Copilot NotebookはMicrosoft 365環境上で動作するため、通常のCopilotと同様、企業向けセキュリティとデータガバナンスに準拠しています。
ただし、業務利用ではいくつかのポイントを理解しておくことが重要です。
1. Microsoft 365のデータガバナンスに準拠
Copilot Notebookで処理されるデータは、Microsoft 365テナントのポリシーに基づき管理されます。
- 社内データは企業テナント内で安全に処理され、外部に流出しない
- アクセスログ、監査ログもMicrosoft 365の範囲で追跡可能
- DLP（データ損失防止）ポリシーにも準拠して動作
そのため、情報保護・コンプライアンスの仕組みによって守られた環境でAIを活用できるのが大きな利点です。
2. 機密情報の扱いには注意が必要
Notebookは長文・複数ステップを一度に扱えるため、使い方によっては機密情報を含むケースもあります。
- 個人情報・顧客データは必要最小限にする
- 社外秘の数値を入力する場合、共有設定を必ず確認
- メール本文などを貼る前に、機密情報のマスキングも検討
特に複数ブロックに分割して作業する場合、意図せず敏感情報が後続のブロックまで引き継がれることがあります。
→ 貼り付け前のチェックが非常に重要です。
3. チーム共有時の権限設定
Copilot Notebookは共有が簡単ですが、それゆえ権限管理を誤ると情報が広く見えてしまうリスクがあります。
- 閲覧（view）なのか編集（edit）なのか
- 共有リンクの公開範囲（社内限定か、特定ユーザー限定か）
- ノートブック内の履歴（過去バージョン）に機密情報が残っていないか
特に、編集権限を広く与えると、誤って情報削除・意図しない共有が起こることがあります。
→ ベストプラクティス：
「編集権限は必要最小限・共有リンクは組織内限定」
| 項目 | 内容 | 注意ポイント |
|---|---|---|
| Microsoft 365データガバナンス | テナント内で安全にデータ処理 | ログ管理・DLPが有効に働く |
| 機密情報の扱い | 個人情報・機密データは最小限に | 貼り付け前のマスキングを推奨 |
| 共有設定 | 閲覧/編集権限を設定可能 | 編集権限は必要最小限に |
| リンク共有 | 社内限定の共有が基本 | 公開範囲の誤設定に注意 |
| 履歴管理 | 過去バージョンも保持 | 機密情報が残っていないか確認 |
よくあるQA・トラブル解決
Copilot Notebookを使い始めると、多くのユーザーが共通してつまずくポイントがあります。
ここでは、頻出する質問・トラブル例と、その解決策をまとめます。
Q1. Notebookが表示されない／開けない
A：アカウントの権限・プランの問題が原因の可能性があります。
- Microsoft 365 アカウントでログインしているか
- 管理者が Copilot 機能を有効化しているか
- ブラウザのキャッシュ・拡張機能を無効化して再読み込みする
企業アカウントの場合は、管理者側の設定制限によってNotebookが非表示になっているケースが多いです。
Q2. Notebookが長文を途中で切ってしまう
A：トークン（処理量）制限によるもの。分割入力かブロック整理で改善できます。
- 長文を複数ブロックに分けて入力
- 先に「要約ブロック」を作成し、内容を圧縮してから作業する
- ファイルを直接貼り付けず、必要箇所のみ抽出
Notebookは長文処理に強いものの、一度に処理できる量にも限界があるため、分割設計が効果的です。
Q3. AIの生成結果が意図とずれる
A：指示が抽象的すぎる場合に起こります。プロンプトを明確化しましょう。
- 目的を最初に書く
- 「形式」「トーン」「長さ」を指定する
- 参考テキスト・例を添える
- 不要な表現は「除外条件」として明記する
Notebookでは指示を視覚的に整理できるため、ブロックごとに役割を分けると精度が改善します。
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Q4. 他の人と共有したら内容が消えた／上書きされた
A：編集権限の設定ミスが原因です。
- 共有リンクを「閲覧のみ」に設定する
- 編集できるメンバーを最小限に抑える
- バージョン履歴から復元できるか確認
Notebookは上書きされやすい設計のため、「閲覧権限」を基本にすることが鉄則です。
Q5. ノートブックの動作が重い／フリーズする
A：処理負荷が高い場合に発生します。ブロック数を減らすか、ページを分けましょう。
- 不要なAI出力ブロックを削除
- 1つのノートに詰め込みすぎない
- 大きなデータセットは先に要約してから入力
- 別ページに用途別ノートを作る（提案書用、分析用など）
Notebookは多機能ですが、複雑すぎるノートはパフォーマンスが低下することがあります。
Q6. 社外秘データを貼っても安全なの？
A：基本はMicrosoft 365のセキュリティ下で安全ですが、取り扱いには注意が必要です。
- 不要なデータを貼らない（最小限に）
- 機密情報は伏せ字・ID化して利用
- 共有設定を「特定ユーザーのみに限定」
- 組織のガバナンス設定（DLP）に準拠して運用
| 質問・トラブル | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| Notebookが表示されない | 権限・設定の問題 | アカウント／管理者設定を確認 |
| 長文が途中で切れる | 処理上限 | 入力の分割・要約ブロック作成 |
| 生成結果が意図とズレる | 指示の曖昧さ | 目的・形式・除外条件を明記 |
| 共有で内容が消える | 編集権限の設定ミス | 閲覧のみ共有・履歴確認 |
| 動作が重い | ブロックや処理が多い | ブロック整理・別ノート化 |
| 機密情報の安全性 | データ取り扱いミス | 共有範囲限定・必要最小限で入力 |
まとめ｜Copilotノートブックは「AI作業の拠点」になる
Copilot を最大限活用したいなら、ノートブックは必ず押さえておきたい“AI作業の拠点”です。
文章作成、資料作り、アイデア整理、データ分析など、複数の業務を一つの画面でまとめて進められるため、生産性が大幅に向上します。
また、指示内容がそのまま残り、比較・修正を繰り返しやすい点も、通常のチャットにはない強力なメリットです。
まずは、普段の業務で時間がかかっているタスクを1つノートブックに任せてみましょう。
小さなタスクから始めることで、AI活用の効果を実感しやすく、自然と使いこなしの幅も広がっていきます。
Copilot ノートブックを取り入れれば、あなたの仕事は“AIを前提にした効率的なワークフロー”へ進化します。
これからの働き方の中心に据えて、ぜひ積極的に活用してみてください。
| テーマ | 内容 |
|---|---|
| Copilotノートブックの位置付け | Copilot を最大限使いこなすための“AI作業の拠点”になる |
| 得られるメリット | 文章・資料・分析など複数作業を一本化／指示履歴が残り試行錯誤しやすい |
| おすすめの始め方 | 日常業務の中の1タスクをノートブックに置き換えてスタート |
| 最終的な効果 | 業務全体が“AI前提のワークフロー”へ進化し生産性が大幅向上 |
